2020年春頃から、テレワークの普及も関連して、地方への就職・転職する人が増えてきています。これは、IターンやUターンと呼ばれており、その言葉の意味や、IターンやUターンのメリット・デメリットなどについて徹底的に解説していきます。  都会から地方への移住に関心がある人はぜひ参考にしてみてください。



IターンとUターンの違い  




初めに、IターンとUターンの違いについて紹介します。


Iターン  

Iターンとは、都会に生活環境をおいていた人が、地方へ就職・転職することを指しています。 自然の豊富さや、田舎暮らしという都会にはない時間の流れに魅力を感じる人が、選択する傾向にあります。


Uターン  

Uターンとは、自分の成長した町をでて、都会へ就職・転職し、生まれた町へ戻るということを指しています。都心よりも、生まれ育った街の生活がしたいという人が多く、また、両親の介護などやむを得ない事情などで行うケースもあります。

年々、Iターン・Uターンの需要は増えており、厚生労働省でも支援策など発表されています。


参考文献:厚生労働省「地域雇用対策」



Iターン・Uターンのメリット  




次にIターン・Uターンのメリットについてご紹介します。


Iターンのメリット  


人とのつながりを感じることができる

地方の場合だと畑を持ち自給自足の風習が残っている場合がある為、近隣の人々が声をかけてくれることなど、気軽にコミュニケーションがはかれます。

また、自然豊かな土地でできた野菜や果物を気軽に貰えることもあり、ご近所付き合いが大切にされていることも特徴の1つです。

さらに、家と家の間が離れている為、日常生活の過ごし方はあまり気を使わなくて良いところも大きいです。都心の生活においてよくあげられる例として、「近所の人に気をつかってしまうこと」などが悩みの原因としてあると思いますが、地方移住生活では、余計なストレスがかかりません。都会と地方の違いは、このようなところにも現れます。


豊かな自然の中で生活できる  

自然がとても豊かな場所が多く、作物を育てて、自給自足を行っている人が多くいます。

普段何気なく見ている景色は、都会とは違いビル群はなく、新緑の山の風景や、自然とおいしい空気を吸うことができます。これが、地方生活が成功できるポイントの1つです。


Uターンのメリット  


実家の近くで生活ができる  

両親がいる地元の場合は、子供が生まれた時などに助けてもらいやすく、共働きもできます。身近に誰かがいてくれることによって、時間を有効活用しやすくなるのです。

また、自然豊かな場所で食べ物もおいしく、新鮮で値段も安いことがほとんどです。

自分自身で新鮮な野菜を作ったりもできる環境を、手に入れやすいということも地方移住のメリットです。


地元に貢献できる  

就職や転職活動を地元の企業で行うことによって、生まれ育った地域の活性化に貢献することができます。高齢化社会に伴い、若年層が少ない状況になっているのが地方の実態であり、特に学校などの教育施設や高齢者を介護する施設などの担い手についても、人手不足の場合が多いのです。

地元の行事などで、自身の能力を生かすことが出来れば、生まれ育った地域へ、今まで成長させてくれた恩返しすることができます。



Iターン・Uターンのデメリット




地方暮らしには、メリットだけではなくデメリットもあります。 充実した生活を送る為に、デメリットに関しても理解しておきましょう。


Iターンのデメリット  


就職先の選択肢が少ない

都会の場合は、大手企業の求人も多くありますが、地方の場合は、農家などの個人事業が多い傾向があり、募集をしている企業が都会に比べて少ない可能性があります。また、企業に就職した場合でも、都会に比べて収入が低いことが多いです。

収入面が心配だという人は、未経験からスタートの業務ではなく、今までのスキルや経験が活かせる業務を選ぶようにしましょう。


地方のコミュニティに馴染む必要がある

都会に比べて、地方には独自の行事があるというところも多いです。例えば、地域の掃除が複数回にわたって行われる、神社行事がある、地域に根付いた冠婚葬祭での暗黙の了解がある、といったようなことがあります。

移住した先の土地特有の文化や風習を理解する必要がある為、積極的にコミュニケーションをとり、地方のコミュニティに馴染むことが大切です。


Uターンのデメリット


引っ越しの手間と費用がかかる

都会から地方へ移住するためには、新しい住居へ引っ越すことになる為、 多くの費用と手間がかかることを覚悟しなければいけません。家賃相場・物件相場・引っ越し費用は場所によって変わってくるため、移住先の相場がどのくらいなのかを調査することが大切です。

また、都会に比べて近隣への引っ越しのあいさつを大切にする風潮がある為、あいさつ回りや粗品の準備が必要だということも頭に入れておきましょう。


家族の理解が必要

結婚している場合や子どもがいる場合、パートナーの理解を得ることが必要とです。今まで所属していた団体に入りなおしたり、学校・塾・友達といった子どもに関する環境も大きく変わります。その為、移住するための地域情報を調べて、家族全員が納得できるように話し合いをしましょう。本人が田舎暮らしをしたいからという希望だけでは、家族から理解を得られる可能性は低く、都会と地方で過ごした場合の違いを伝えながら、家族の理解を得ていくことが地方移住できる成功への第一歩です。



Iターン・Uターンを成功させるポイント




地方移住を成功させるポイント4つを紹介します。


条件に合う就職先を探す

地方移住すると満員電車の通勤からは解放されますが、条件に合う就職先を探すのが大変です。その為、今までのスキルや経験を活かせる業務を探した方が、就職先を見つけやすいです。

また、移住施策に取り組んでいる地方自治体や企業も増えており、受け入れやすい環境が整った場所も増えてきました。以前と比べて、ハードルは低いです。


情報収集をしっかり行う

自治体によっては、フリーランスや起業志望の人を歓迎していたり、空き家を貸し出している空き家バンクというものもあります。また、支援や補助制度などを使える町も増えています。

「Iターン・Uターンを行いたい」という勢いだけで行動するのではなく、損をしないようにしっかりと情報収集を行った上で行動をすることが大切です。


計画を立てる

まずは、家族の理解を得るために移住先の町を徹底的に調査していきましょう。一度地方移住したら長期間住むことになる為、家族にとって幸せなライフスタイルが送れるかを慎重に考える必要があります。

例えば、子どもが高校生になった時、どんな学校が近郊にあるのか調査していくことが大事です。また、将来に関わることである為、子どもがどうなりたいのか、広く情報収集をしていくことが必要です。そして、老後の生活プランも考えていかなければなりません。夫婦2人、地方で生きていくためには、資金がどれぐらいかかるのか、広く情報を抑えていくことも成功のポイントです。

このような情報収集をするためには、移住する場所の役場などに連絡してみることをお勧めします。就職・転職先などもあわせて一緒に確認すると良いでしょう。 また、厚生労働省では、様々な説明会が準備されているので、ぜひ活用しましょう。


参考文献:厚生労働省「地域雇用対策」



まとめ

テレワークという言葉が普及してきてからは、地方移住について検討する人が多くなりました。ワークライフバランスを実現するためにも、IターンとUターンという働く方法のパラダイムシフトを行ってみてはいかがでしょうか。

きっと、満員電車の通勤やストレスから解放され、子育てをしやすい自然環境を手に入れることができるでしょう。   



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