「ワーケーションって実際どのような働き方なの?」「具体的なワーケーションプランを知りたい」とワーケーションを検討している方に向けて、今回の記事ではワー ケーションの事例を解説します。
ワーケーションは、仕事と旅行を両立できるため、多方面から注目を集めている働き方です。さらに、ワーケーションは地方創生にも貢献する施策としても、注目を集めています。ワーケーションを導入している企業の事例を紹介するので、自分に合った働き方を探している方は参考にしてみましょう。
ワーケーションの導入企業の例
企業はどのようにワーケーションを取り入れているのでしょうか? この章では、日本の企業、及び海外の企業におけるワーケーションの導入事例を紹介します。
日本の導入企業
日本の企業でワーケーションを取り入れている企業は以下の通りです。
日本航空株式会社(JAL)
日本航空株式会社は、国内で最も長い国内線と国際線の歴史を誇る航空会社です。 2015年から働き方改革の取り組みを行っており、2017年からワーケーションを導入しています。
デスクワークを行う間接部門社員の間では、休みを取ることで、業務再開後の仕事量が増えることに不安を感じている方が多くいました。休暇中のテレワークを許可するだけでなく、業務の時間より休暇の時間を多く取得できるように制度化することで、従業員におけるモチベーション向上などの効果を実感しています。
ユニリーバ・ジャパン
ユニリーバ・ジャパンは、パーソナルケア、ホームケア、食品などの製造を行っている企業です。
同社では、2016年から働く場所や時間を好きなように選べる制度を導入しています。この制度は「WAA(Work from Anywhere and Anytime)」と呼ばれており、業務に支障のない範囲で実施され、全社員が対象です。
実施率はほぼ100%であり、従業員のストレスが軽減され、会社への愛着心や貢献意欲が高まっていると実感しています。
株式会社野村総合研究所(NRI)
株式会社野村総合研究所(NRI)は、日本の最大手のコンサルティング企業です。 「三好キャンプ」と呼ばれるワーケーション制度を2017年から実施しています。
同社のワーケーションでは、徳島県三好市にある古民家で仕事を行える制度です。 従業員のモチベーションを向上させるだけでなく、イノベーションを生み出すことを目的として導入されました。地元に住む方とも良好な関係性を築くことができて、地域課題の解決にも繋がっています。
海外の導入企業
海外企業の導入事例も併せて紹介します。
Teletech(テレテック)
アメリカに本社を構えるTeletechは1982年に設立されました。様々な業界に対するクライアントサポートを行っているTeletechは、リモートワーク企業として高い評価を集めている企業です。
ニュージーランド、ポーランド、アイルランドなど世界中にオフィスを構えており、20,000人以上の方たちがリモートワークを実践しています。
Sutherland Global Services(サザーランド・グローバル・サービス)
1986年にニューヨークで設立されたSutherland Global Servicesは、デジタル関連のサービスを展開している企業です。リモートワークを積極的に取り入れており、社会的にも大きな影響を与えています。
ワーケーション自治体協議会(WAJ)とは
ワーケーション自治体協議会(WAJ)とは、2019年11月に発足した組織です。 新型コロナウイルスの影響によって、テレワークを実践する企業が増えたことで、新しいワークスタイルが多くの方の中で浸透しています。
ワーケーション自治体協議会では、個人に合った働き方の促進と、持続可能な社会を目指すために、ワーケーションを推進することを目的としています。ワーケーションを検討している団体や企業に向けて、様々な情報を発信しており、あらゆる地方の自治体が参加しています。2021年6月の時点で、加盟している団体数は194にも及び、多くの自治体が地方創生に積極的な姿勢を示しているのです。
ワーケーションを推奨している自治体の事例
ワーケーション自治体協議会(WAJ)に加入している自治体には、どんなところがあるのでしょうか?
この章では、ワーケーションを推奨している自治体の事例を紹介します。
神奈川県逗子市
山や海に囲まれた豊かな自然が魅力的な逗子は、積極的にワーケーションの促進を行っています。都心まで1時間程度でアクセスできるので、必要に応じて職場まで通える距離感が魅力的なエリアです。勤務後はマリンスポーツやサイクリングで体を動かしたり、休憩中にカフェでゆっくりと過ごしたりすることができます。
逗子市のワーケーションにおける取り組みを紹介するオンラインワーケーションセミナーを開催するなど、情報発信も積極的に行っています。
福井県鯖江市
眼鏡、繊維、漆器などの産業で有名な福井県鯖江市は、幸福度ランキングで4連続で日本1位を獲得した福井県に位置する地域です。
子育て支援が充実しており、共働き率1位を誇るなど、多くの方が理想的なライフスタイルを実現しています。伝統工芸などの体験も含めたワーケーションプランを提供しており、ものづくりの魅力を伝える機会としても活用しています。
長崎県五島市
長崎県五島列島の南西部に位置する五島市は、冬は暖かく夏は比較的涼しいという過ごしやすい気候が特徴的な地域です。エメラルドグリーンの海に囲まれながら、ワーケーションを行うことができて、人気を集めています。
五島市は、関係人口創出を目的としてワーケーションの推進を積極的に行っている自治体です。「五島ワーケーション・チャレンジ2020」などのイベントを主催するなどの活動を行っています。
ワーケーションプランがあるホテルや旅館
様々な自治体や企業が積極的にワーケーションを推進していることが分かりました。この章では、ワーケーションプランを提供しているホテルや旅館を紹介します。
東日本のホテルや旅館
東日本のワーケーションプランを紹介します。
「星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳」
リゾナーレ八ヶ岳では、緑豊かな自然に囲まれながら仕事ができるプランを提供しています。
時期により異なりますが、ワーケーションプランの利用者は、通常料金より15%~40%の割引が適用されてお得です。勤務が終了した後は、山梨県と長野県のワインを堪能できて、充実した時間を過ごせます。
星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳 https://risonare.com/yatsugatake/
「箱根リトリートföre(フォーレ)」
箱根リトリートföreは、北欧テイストの内装がお洒落な箱根の宿泊施設です。
「リトリートワーケーションプラン」を用意しており、連泊するほど宿泊料金がお得になるシステムを採用しています。会議室をワークスペースとして開放しているため、仕事に集中することも可能です。コーヒーや天然酵母パンが楽しめるカフェも併設されているので、リラックスしながら業務を行えます。
箱根リトリートföre https://www.hakone-retreat.com/hotel/
「ゆとりろガーデン北軽井沢」
ゆとりろガーデン北軽井沢は「アウトドア×リゾート」をコンセプトに掲げた宿泊施設です。
標高1200mの場所に位置しているため、綺麗な星空を眺めることができます。「平日限定・おひとり様専用プラン」を提供しており、1泊5,500円〜の宿泊が可能です。BBQやサイクリングなどのアウトドアも楽しむことができ、休日を満喫できます。
ゆとりろガーデン北軽井沢 https://yutorelo-garden-kitakaruizawa.com/
西日本のホテルや旅館
西日本のワーケーションプランを紹介します。
「UNKNOWN KYOTO」
UNKNOWN KYOTOは、築100年以上の元遊郭建築をリノベーションした宿泊複合施設です。ネット環境が整備されたコワーキングスペースも用意されているので、仕事にも打ち込めます。
また、当施設では6泊以上でお安く泊まれる「ウィークリープラン」を提供しており、ワーケーションに最適な場所です。古き良き京都の街で、風情を感じながら働きたい方におすすめします。
UNKNOWN KYOTO https://unknown.kyoto/
「HIDEOUT OKINAWA URUMA」
HIDEOUT OKINAWA URUMAは、沖縄県うるま市にあるオーシャンビューのコンドミニアムホテルです。プールが完備されているだけでなく、近くに東恩納ビーチがあるので、勤務後は泳いでリフレッシュすることができます。
コンビニやスーパーも近くにあるので、長期滞在の方でも安心です。
HIDEOUT OKINAWA URUMA https://hideoutokinawa.com/
「城島高原ホテル」
城島高原ホテルは、熊本県と大分県にまたがる阿蘇くじゅう国立公園内にある宿泊施設です。遊園地、温泉、ゴルフ、トレッキングなど、様々なアクティビティを楽しむことができます。360度見渡す限り雄大な自然が広がり、新鮮な空気の中で働くことができます。
「城島高原ホテル」 https://www.kijimakogen-hotel.jp/
まとめ
今回の記事では「ワーケーションを実際に取り入れている企業は?」「ワーケーションを推進するにあたって、どのような取り組みを行っているの?」と疑問をお持ちの方に向けて、ワーケーションの事例について紹介しました。
ワーケーションは働き方改革や、地方創生の取り組みとして、多くの企業や団体で実践されています。ワーケーションによる効果を実感している方も多く、様々な可能性が期待できる働き方です。ワーケーションを導入している企業や自治体について紹介しましたが、導入方法や目的はそれぞれの組織によって異なります。
ワーケーションを導入するか検討している方は、ぜひ導入事例を参考にして、アクションを起こしてみましょう。
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