2020年頃春頃から、新型コロナウィルスが流行し、IT技術の活用が盛んになったと同時に、会社に出社せずリモートワークで働くという人も増えました。リモートで働けるようになったことで、会社の近くに住む必要もなくなってきています。 また、現在も離島への移住促進について、地方自治体の取り組みがある為、本土から離れて、離島移住を考えている人も多いです。

都心へアクセスが良い島や、島移住のメリットや失敗しない為の方法を、鹿児島県種子島の移住経験ある筆者が、徹底解説します。



陸続きの地方移住との違い  




まず、陸続きの地方移住と離島移住の違いについて紹介します。


都心に行きにくい

陸続きの本土とは違い、島へ移住すると容易に都心部への買い物はできず、大型の家具などの購入できない為、フェリーなどを利用して移動することが必要です。病院なども少なく、都心部まで行かなくてはいけないこともあります。このように移動手段が少ない為、都心へ容易には行けないという覚悟が必要です。


周りを海で囲まれている

離島は海に囲まれている為、買い物などはネットショッピングなどが主流ですが、実際に商品が見られない、大きさや品質などが分からない為、口コミや評価で選択することになります。

そして、陸続きの地方移住とは違い、離島の場合、送料は別というケースが多く、商品より高い金額がかかる場合があり、送料無料だから安心とはならないので注意が必要です。

なぜなら離島の場合、荷物配送する際に船や飛行機などを使って海を渡る必要があるので、別途費用がかかるケースが多いからです。事前に配達業者の確認することをお勧めします。


コミュニティが狭い  

陸続きの地方移住との大きな違いは、島内だけのためコミュニティが狭く、特定の人と仲良くなれる機会が多くある反面、1度の判断が誤解を招き、信頼関係が崩れる可能性や噂が先行することもあるので慎重な対応が必要です。例えば、自給自足の文化があり、気軽に野菜や果物をもらえたが、お返しの対応が出来ない場合、関係の継続は難しく、孤立してしまう可能性があります。地域の特異性について調査することが大切です。



なぜ島に移住するのか




次に、島へ移住する人の多い理由について紹介します。


仕事の関係で引っ越すことになったから

勤め先による転勤や、新しい仕事を探すなどの理由が多く、過疎化・高齢化が進む離島では、働き手が必要なこともあり、需要があります。

また、車通勤することが当たり前になっており、電車通勤の満員ラッシュはなく、車から大自然の山や海の美しい景色を見ながら出社し、帰りには温泉や観光名所に寄り道しながら帰宅する、という素敵な日常のルーティンワークが行えることも離島移住したい理由の1つです。


海の近くに住みたかったから

海の景色が好きな人や、マリンスポーツが好きな人に、移住をする人が多いです。  見渡す限り海に囲まれており、特にサーフィン・釣りが好きな人にはおすすめの環境が揃っています。 海の近くに住んだことによって、都会でのストレスが解消されたという人も多いです。


リラックスできる場所が欲しかったから  

都会に住んでいると、「時間に追われている感覚がある」、「毎日が仕事で終わってしまう」といったことから心に余裕がなくなり、うつ病を発症する人もいます。島暮らしでは、ゆったりとした時間の流れがある為、通勤や仕事、予定に追われることなく、余暇に時間をつかって楽しむことができ、治療に専念することができるという目的で移住される人がいるのも事実です。


実家があるから  

実家が島にあった場合、両親が病気や介護の為の移住、家業を引き継ぐという人もいます。住民同士の環境が構築され、仕事や子育てなど、協力関係を、両親が作り上げたコミュニティを引き継がれ、島全体での生活や教育など、一致団結したサポートを受けれることになり、自分を見守ってくれる存在があるということは大切です。

このようなことが、離島移住を行う多い理由です。



島へ移住するメリット




次に、島へ移住するメリットについて紹介します。


地域の人と仲良くできる  

島のコミュニティは、近隣住民と密にコミュニケーションを取れることから、新鮮な魚貝や野菜・果物などの生鮮品は鮮度が高いものをもらえる可能性があります。

自給自足で漁業や農業を行い、直販や田舎独特の文化が根付いているところも多いです。地域の特産品や、離島だけでしか入手できない食材と出会える場合もあります。

島民一体となって、行事に取り組み日々の活動によって、人間関係の構築が行われることで犯罪などの抑制につながります。


豊かな自然がある

島では、新鮮な海の幸・大自然を感じながら育った野菜、澄み渡る空気や水、大自然に囲まれた生活ができる環境です。また、土地も広いため、自然の中でのびのびと子育てしたいという人には特におすすめです。


生活費用を安く抑えることができる

島の生活では、自分たちで食べ物を賄う必要があるため、住民同士で助け合うことが多くその分食費を安くすることができます。住居として賃貸する場合や物件購入する場合も、物価相場が離島価格の為、費用対効果のコストが削減できます。

また、物価が都心よりも安いですが、収入に関しても都心と島での違いがあることや車などのガソリン・灯油などの燃料費の意識することは必要です。



島への移住で失敗しないためには  




次に島への移住を成功させる為に、必要なことを紹介します。


移住後の仕事について考える  

島への移住で失敗しないためにまず考えなくてはいけないことは、仕事面についてです。リモートワークが普及してからは、出社せずに仕事をして良い会社も増えているため、今までの会社を辞めずに島へ移住することができることもあります。

もし会社を辞める必要がある場合は、募集が多い可能性のある、農業・水産業や、観光業・介護・医療など生活に欠かせない地域特有の仕事がおすすめです。  また、募集の少ない職種だとしても、今までのスキルを活かせる仕事であれば働ける可能性があがります。


移住にかかる予算を計算する  

島へ移住する時には、移住にかかる予算のことも考えなくてはいけません。引っ越しの費用だけでなく、家賃や初期費用というのも考慮する必要がある為、慎重に行動することが大切です。金額面で失敗しないために、島の移住政策に取り組んでいる地方自治体に相談し、助成金等の支援金はいくらぐらいもらえるのかを洗い出すと良いでしょう。

また、家族で移住する場合には、予算をどうするか自分自身で判断してしまうのはお勧めできません。必ず家族と話し合いの場を持ちましょう。


1度現地に行ってみる

最近では、空き家バンクというものもあり、お得に空き家を見つけられる可能性もあります。 情報収集する為には、移住する場所の役場に実際に足を運んでみることが大切です。島によっては、移住者支援の窓口を設けているところもあり、買い物する場所やガソリンスタンドなど生活に必要不可欠なことも教えてもらえるので、もしそのような移住者支援の窓口があれば利用すると良いです。


地域の人と積極的にコミュニケーションをとる  

人とのつながりを強くする為、コミュニティに所属するなどして、サポートしてくれる人や知り合いを作ることが必要です。イベントやボランティアに率先して参加し情報交換を行うことによって、島の風習や行事を知ることができ、地域の人と信頼関係を築けることもあります。

島移住を選択する上で豊かに暮らす為に大事なことは、地域を理解し地域の慣習や風土を尊重しながら地域の人々とかかわることが大切なのです。



移住におすすめの島  




以下の基準を満たしていてる人気の離島移住先を紹介します。


・求人がある

・観光地や移住先としての人気

・都心へいかなくても不自由しない生活


沖縄のおすすめ


・宮古島

沖縄本島より、小さい島ですが、観光資源が豊富にあります。特徴的なのは伊良部大橋、伊良部島と宮古島を結ぶ全長3000mの橋があり、下地空港と宮古島空港へのアクセスが車で可能であり、観光客のアクセスや移住者の増加につながっています。

また、ムギャーマリンガーデンという、入り江にある名所の海岸スポットがあり、波が小さく子どもも遊べたり、小魚などが多くシュノーケルを楽しむこともできます。 観光業・マリンスポーツインストラクターの仕事をしたい人にはお勧めします。


瀬戸内のおすすめ


・小豆島

醤油やオリーブなど農産物が特産品としてとして有名な小豆島。瀬戸内海にある為、気候的に過ごしやすい離島の1つです。観光地のオリーブ公園は、実写映画である魔女の宅急便の舞台になったこともあり、まるで海外にいるような街並みを、楽しむことができます。

その他にも、エンジェルロードと呼ばれる恋人の聖地や、1日2回だけ海の引き潮の時に現れる砂の道といった場所も人気があります。小豆島は、人気のある観光地や特産品が多いことから、移住後は、観光資源や特産物関連の仕事をする人も多いです。

また、買い物時はコンビニやスーパーがあり、移動手段としてもバスなどの公共機関がある為、生活する時にも不自由しません。


九州のおすすめ


・長崎県対馬市

海の幸などが豊かな対馬は、対馬空港があり、飛行機や高速船を利用すれば、すぐに福岡へ移動することができます。温暖で生活がしやすく、多くの観光客や近隣の移住者も訪れる離島です。  浅茅湾の綺麗さを利用したシーカヤックなどのマリンスポーツや、城山などの絶景スポットといった観光資源が豊富にある為、離島移住する人が多くいます。

また、飲食店やスーパー、医療機関なども充実しているため、移住後は比較的職を探しやすい環境でもあるでしょう。



まとめ

観光で島へ行ったら移住したくなる人は多いです。

しかし、いざ移住するためには多くの時間や準備がかかります。地方自治体の支援制度・都心へのアクセスのしやすさなど、地域情報の収集が大切です。今回は島へ移住するメリットや失敗しない為のポイントについて紹介しています。

都心の満員電車やストレスから離れ、自然豊かな環境で子育てもできるというワークライフバランスを実現させるために、この記事に書かれていることを参考にしてみてください。



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