移住支援金は、世帯移住で「最高100万円」、単身移住で「最高60万」受け取ることができるのをご存じですか? 中には、下記のような疑問をお持ちの方もいるでしょう。
・移住支援金って何?
・移住支援金をもらうには、どんな条件があるの?
本記事では、「移住支援金とは何か?」や「移住支援金を受け取る際の条件」などについて、詳しくご紹介していきます。最後まで読むだけで、移住支援金を受け取るための条件やポイント・注意点について知ることができるので、ぜひ参考にしましょう。
地方に移住すると100万円もらえる支援金とは
地方に移住するともらえる支援金とは、地方創生移住支援事業による、「地方創生推進交付金」のことです。2021年度以前までは、特定の条件を満たした地方移住者に対して、「最大100万円」の支援金が給付されていました。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大によって、テレワークが推進された2021年度以降は、テレワークで働く移住者も、支援金の対象者として追加されています。また、2021年度の概算要求は、地方創生推進交付金で「1000億円」、テレワーク環境の整備による交付金制度関連費が「150億円」計上されることとなりました。
移住支援金について
移住支援金とは、「地方の重要な中小企業に就職する」や「社会的起業」を行う移住者を支援する、補助金のことを指します。 まず前提として、移住支援金の対象者は、「東京23区に住んでいる」または「東京圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)に住んでおり、東京23区にある企業に勤めている」必要があります。 また、移住支援金の対象者には、「地方にある、重要な中小企業へ就職する」や「起業支援金の交付決定を、1年以内に受けている」といったいくつかの条件が必要です。 移住支援金の対象時期に関しては、移住先の都道府県が支援事業の詳細を公開後、移住してから「3ヶ月から1年以内」とされています。 下記では、
・移住支援金とは
・移住支援金の対象者
・移住支援金の条件
・移住支援金の対象時期
について、詳しく解説してきます。
移住支援金とは
移住支援金は、地方創生移住支援事業の一つで、「地方の重要な中小企業への就職」や「社会的起業」を行う移住者を支援する、補助金のことです。支給される補助金は、世帯移住で「最高100万円」、単身移住で「最高60万円」の範囲内で、移住先の市町村から受け取ることができます。
移住支援金の対象者
移住支援金の対象者は、「東京23区に住んでいる」または「東京圏から、東京23区にある企業に通勤している方」です。具体的には、東京圏外に移住する直前の10年間で、合計5年以上、東京23区に住んでいた、または東京圏に住んでおり、東京23区に勤めていた方が対象です。ただし、東京圏外へ移住する直近の1年以上は、東京23区に住む、または東京23区にある企業に通勤していないと、移住支援金の対象者となれないため、注意が必要です。
また、東京圏(条件不利地域を除く)に住みつつ、東京23区の大学などに通い、東京23区にある企業に就職した方も、移住支援金の対象者です。ちなみに、条件不利地域とは、下記の対象地域を有する市町村のことです。
・過疎地域自立促進特別措置法
・山村振興法
・離島振興法
・半島振興法
・小笠原諸島振興開発特別措置法
東京都の場合は、「檜原村」や「大島町」、「新島村」などが、上記に該当します。
移住支援金の条件
移住支援金を受け取るには、下記いずれかの条件に該当する必要があります。
①地方にある、重要な中小企業へ就職する
②テレワークによる業務を継続する
③市町村ごとの独自要件を満たしている
④地方創生企業支援事業を活用している
①では、移住支援金の対象となっている都道府県が、マッチングサイトに掲載している企業に就職する方が対象です。また、「プロフェッショナル人材事業(成長力のある地域企業に対し、経営戦略の策定や採用支援活動を行う事業)」や「先導的人材マッチング事業(地域企業の成長を図るため、外部人材のマッチングを支援する補助事業)」を活用しての就職も、移住支援金の対象です。
②では、自己の意思で移住先に転入し、移住前の仕事をテレワークで継続的に行う方が対象です。
③では、市町村が移住者を、地域や地域の方々と関わりのある者として認めていることが条件です。具体的な条件に関しては、移住先の市町村によって違うため、詳しい内容に関しては、「移住先の都道府県」または「市町村」にお問い合わせください。
④では、1年以内に、起業支援の交付決定を受けている方が対象です。
移住支援金の対象時期
移住支援金の対象時期は、東京圏外へ移住後、「3ヶ月以上1年以内」です。ただし、移住先の都道府県が支援事業の詳細を公開する前に移住してしまうと、移住支援金の対象にならないため、注意が必要です。
テレワークでももらえるのか
2021年度以前は、「地域の重要な中小企業への就職」または「社会的企業」をしている方でないと、移住支援金を受け取ることができませんでした。しかし、2021年度以降は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、東京圏の企業に通勤しながら、テレワークで働く方も、移住支援金を受け取ることが可能です。下記では、「テレワークでも、移住支援金がもらえるのか」について、詳しく解説してきます。
2021年度以前
2021年度以前は、「地域にある、重要な中小企業への就職」または「社会的起業」をしている方のみを対象としていたため、テレワークは、移住支援金の給付対象として組み込まれていませんでした。また、東京圏外へ移住することで、仕事や収入も大きく変化するため、移住支援金をもらうのは、かなりハードルが高い状況といえます。
2021年度以降
2021年度以降は、新型コロナウイルスの感染拡大によって、東京圏の企業に通勤しながら、地方に移り住む、「転職なき移住」が現実的なものとなりました。これにより、テレワークで働く方も、移住支援金の給付対象として追加されたため、東京の企業に勤めながら、地方でテレワークを行うことも可能です。
ただし、下記のような条件は満たす必要があるため、注意が必要です。
・東京23区に住んでいる
・東京圏から、東京23区にある企業に通勤している
・東京圏以外の都道府県、または東京圏内の条件不利地域へ移住する
移住支援金のポイント・注意点
移住支援金を受け取るには、「東京23区に住んでいる」や「東京圏外に移住する直近の10年間で、合計5年以上、東京23区に住んでいた」、「地方の重要な中小企業に就職する」といった、さまざまな条件があります。移住支援金に関して、分からないことがある場合は、自治体の相談窓口に、直接問い合わせるようにしましょう。
また、「移住支援金の有無」だけで移住先を決めてしまうと、仕事や子育てなどに、不都合が生じてしまう可能性があります。そのため、移住支援金の有無だけでなく、仕事や子育てなどの環境もしっかりと視野に入れたうえで、移住先を決めるようにしましょう。下記では、移住支援金を受け取る際のポイント・注意点について、詳しく解説していきます。
条件をしっかり確認する
先程もご紹介しましたが、移住支援金を受け取るには、さまざまな条件があります。
まず前提として、「東京23区に住んでいる」または「東京圏から、東京23区にある企業に勤めている」方が対象です。
また、移住支援金の対象者には、「東京圏外に移住する直近の10年間で、合計5年以上、東京23区に住んでいた」や「地方にある、重要な中小企業に就職する」、「地方創生企業支援事業を活用している」といった、細かい条件がいくつかあるため、しっかりと確認するようにしましょう。
支援金のみではなく他の条件も見て移住する
移住先を決める際は、「支援金の有無」だけでなく、下記のような条件もしっかりと確認しておきましょう。
・仕事環境
・生活環境
・子育て / 教育環境
支援金のみで移住先を決めてしまうと、引っ越し後の仕事や、子育てなどに不都合が生じる場合があります。そのため、支援金の有無だけでなく、仕事や生活、子育てなどの環境をしっかりと判断したうえで、移住先を決定するようにしましょう。
不明点があれば移住する自治体に問い合わせる
移住支援金に関して、不明な点がある場合は、自治体の相談窓口に、直接問い合わせるようにしましょう。自治体の相談窓口では、インターネットの情報では分からないことなどを、より詳しく知ることが可能です。
また、自治体のウェブサイトでは、具体的な支援制度の内容などを公表しています。そのため、最新かつ信憑性の高い情報を集めたい方にオススメです。
まとめ
本記事では、「移住支援金の内容」や「もらえる条件」について、詳しくご紹介してきました。移住支援金は、前提条件として、「東京23区に住んでいる」または「東京圏から、東京23区にある企業に勤めている」方でないと、受け取ることができません。
また、上記以外にも、「東京圏外に移住する直近の10年間で、合計5年以上、東京23区に住んでいた」や「地方創生企業支援事業を活用している」といった条件を満たしていないと、移住支援金の申請を出すことができないため、注意が必要です。現在、移住支援金の申請を考えている方は、いくつかの条件をしっかりと確認し、申請を行うようにしましょう。
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