鎌倉駅西口からすぐ。御成通りの裏路地を奥に進むと、立派な古民家と「蝶矢」の文字が見えてきます。 CMでもお馴染み、チョーヤ梅酒株式会社が運営する体験型店舗、梅体験専門店「蝶矢」では、それぞれ数種類ある梅・砂糖・お酒を自由に組み合わせることで、自分好みの梅酒や梅シロップを作ることが出来ます。今回は京都店に次いで1年半ほど前に開店した2店舗目の鎌倉店にて、実際に梅酒作りを体験してきました!



古民家を一から改装したスタイリッシュな店内に注目

入り口となる風格ある数寄屋門をくぐると、古民家の外観から一転。テラスの見える開放的なガラス窓と、白で統一されたスタイリッシュな店内。路地に入った時には想像もできなかった空間が広がっています。


「元々の建物は外観・内観ともに今とは全く違う古民家で、すべて取り壊して一から改装を行いました。」と教えてくれたのは店長の北村さん。内観はシンプルなデザインながらも、木目のインテリアが落ち着く空間を演出しています。



店内の奥には赤や黄色のものが入った容器が壁にディスプレイされています。皆さんこれ、何だと思いますか?

実は1番右の容器は当日の朝9時に漬けた梅のシロップ、1番左は1週間前の朝9時に漬けた梅シロップの完成品なんです。ここでは梅シロップが完成するまでの過程を1週間分ディスプレイとして展示しています。白い壁に梅の色が映えていてとても綺麗です。1番右の梅は漬けたばかりでまだゴロゴロとしていますが、1番左の7日目は梅に砂糖が馴染んでいるのが分かります。



思わず外に出たくなる広いテラスは、洗練された空間。庭には梅の木が植えてあり(写真左)、1年の成長を見守りながら営業されています。訪問日は寒い日で、梅はまだつぼみでしたが6月の時期になると梅の実がなるそうです。

「蝶矢の創業者の家にある植木に植えられていた梅の木を輸送して植え替えているので、年季はかなり入っています。」と北村さん。樹齢20年ほどがピークと言われる中でもいまだ梅か実るのは、場所は変われど蝶矢の成長を見守っているからかもしれません。


テラス席では、テイクアウト商品を楽しむことも可能。2カ月に1度の頻度で新商品が登場し、取材日は季節限定メニューとして「梅バターサンドティー」が販売されていました。梅シロップ、ルイボスティー、アップルジュース、バター、シナモンという珍しい組み合わせ。晴れた日に落ち着いた雰囲気の中でゆったりとした鎌倉の時間を感じに訪れてもいいですね。



梅酒づくりの組み合わせは計100通り!こだわり素材で自分だけの梅酒を

体験スペースは広々、立って作業を行います。作業台のトレーには、梅シロップ・梅酒それぞれの作り方の説明書きが置いてあり、梅シロップは梅と砂糖だけで完成。梅酒は梅・砂糖に加えてお酒も選んでいきます。梅5種類、砂糖5種類、お酒4種類から選ぶので、梅シロップは計25通り、梅酒にすると計100通りの組み合わせになります。


・ボトルサイズ

S(ドリンク1杯分)/ M(3杯分)/ L(6杯分)

・梅

完熟南高 / 白加賀 / 有機南高 / NK14 / パープルクイーン

・砂糖

氷砂糖 / こんぺい糖 / はちみつ / てんさい糖 / 有機アガベシロップ

・お酒

ウォッカ / ブランデー / ホワイトラム / ジン


組み合わせの多さに混乱してしまいますが、ご安心ください!梅コンシェルジュと呼ばれるスタッフの方が梅酒づくりの流れや各素材について丁寧に説明をしてくれます。

素材選びはしっかりとテイスティングをすることができます。全て氷砂糖を掛け合せた梅違いのシロップ5種と、全て完熟南高の梅を掛け合わせた砂糖違いのシロップ4種類、計9種です。段々と味の上書きがされていくため、まず香りを楽しみ、次に味を感じて、最後の後味まで楽しむのが良いのだそう。


ボトルサイズや選ぶ素材によりSTANDARD・PREMIUMと料金が異なってくるので確認しておくと安心です。また、最初の体験時に購入したボトルはリユースすることができ、2回目以降の来店はボトル代がかからず半額や3分の1ほどの値段で体験が出来るそうです。



選べる梅は5種類


完熟南高

蝶矢の看板商品。桃のようなフルーティーな香りと、酸味が控えめでまろやかな甘みで飲みやすい味が特徴。収穫後1日で熟成が済み切るため出回ることがなく「幻の梅」との別名も。しかし、収穫直後にマイナス40度に急速冷凍を行うことで、蝶矢では1年を通して楽しむことができます。


白加賀

ほんのりと優しいさくらのような香りと、癖のないすっきりとした味が特徴。実がシャキシャキしておりカリカリ梅のような食感を楽しむことができます。


有機南高

有機栽培で出来た南高梅。他の梅よりも見た目が大きめ。桜のような香りと、甘みと酸味のバランスが良くとれた香りが特徴。完熟南高の甘さと白加賀のすっきりさがある良いところ取りの味。有機栽培にあまり向いていないと言われていた梅ですが、20年ほど前から蝶矢の農家で研究を始めた、新しく貴重な品種なんだそう。


NK14

鎌倉店限定での取扱い。Nは南高梅、Kは福井県産剣先梅(けんさきうめ)から取り、この2つを掛け合わせたときに14番目の苗木がとても優秀で、接ぎ木で増やしたことが名前の由来。まろやかな甘みの後に、ハーブのような後味が特徴。


パープルクイーン

蝶矢唯一の小梅で、赤みがかった赤色の実が特徴。さくらんぼやアセロラのような香りと、甘酸っぱい味は他の梅とは違って個性的。梅酒にすると、杏仁のような奥行き感のある味が楽しめ、中華料理との相性が特に良いそう。苗木は和歌山県外への持ち出し禁止のためなかなかお目にかかれないレアな品種。



1番左は南高梅。日の光で赤く色づく「紅さし」が入っていると梅としての価値も、栄養価も高いと言われる。


合わせる砂糖も5種類


氷砂糖

一番スタンダードな味で、梅の味を引き出したいという方におすすめ。


てんさい糖

砂浜の砂のようでかっこよく、レトロな見た目が人気。黒糖に似たコクのある甘さと香ばしさを楽しめる。ミネラルとオリゴ糖がたっぷりと入っていてお腹に優しい。乳製品と相性が良く、完成品を牛乳や豆乳と割ったり、バニラアイスにかけても美味しく食べられるそう。


こんぺい糖

人気No.1の砂糖。可愛らしい見た目が特徴で氷砂糖に比べ、甘さとほんのり香ばしさがプラスされた味。天然の色素で色付けされたこだわりのこんぺい糖は安心して梅体験を楽しむことができます。


有機アガベシロップ

テキーラの原材料として有名な植物、アガベを使った有機シロップ。「ブルーアガべ」という品種を使用し、青々しい香りとすっきりとした後味、滑らかな口当たりが楽しめる。血糖値の上昇を緩やかにする低GI 食品のため、血糖値を気にされている方や家族へのプレゼントにと選ぶ方も多いそう。


はちみつ(百花蜜)

色々なお花から集められたはちみつは、フローラルな香りを楽しむことができ、まろやかな口当たりに仕上がります。お酒が苦手でも梅酒にしたいという方におすすめ。完成品をお湯や温かい紅茶、ホットワインと割ったり、ヨーグルトと混ぜてラッシーのように飲んだりと広く楽しめます。



お酒は4種類から選ぶ

梅酒づくりの場合はお酒を追加で選びます。梅シロップから追加料金となり、20歳以上の方のみへの案内となっています。


ウォッカ

 一番スタンダードな味で、梅の味を引き出せる。梅の味を特に引き出したいという方や、梅と砂糖との掛け合わせを楽しみたいという方におすすめ。


ジン

スパイシーやハーブなどの青々しい香りやすっきりとした後味で、4種類の中で出来上がったときに最もアルコールの味を楽しめるとの感想も。


ホワイトラム

4種類の中で最もアルコールの香りが控えめで飲み口が優しいお酒。甘い味はしないが、甘い香りがするので甘いお酒やカクテルのようなお酒を好む方に人気。


ブランデー

華やかな香りとコクのある風味、濃厚な味が魅力。唯一色味のあるお酒のため、お酒を入れる事でボトル内が「THE梅酒」のような見た目に仕上がる。ブドウの実が原材料になっており、梅ととても相性が良いとのこと。



いざ!梅酒づくりを体験!

梅コンシェルジュの説明が終わり、いよいよ梅・砂糖・お酒を選んでいきます。まずボトルサイズをS、M、Lから選びます。実際にボトルを確認しMサイズを選択。せっかくなので梅酒を作ることに!


梅が大好き!という訳ではなかったのですが、梅と砂糖のテイスティングが全て美味しくて悩んでしまいました。率直に言うと、何を選んでも美味しいという考えに落ち着き、さらに熟考……。梅の一番人気は完熟南高、その次に色鮮やかなパープルクイーンが人気とのこと。甘さと可愛らしい見た目に惹かれ「完熟南高+こんぺい糖」の組み合わせを選択しました。


お酒もなかなか決まらず、梅コンシェルジュの方に相談しながら「ホワイトラム」に決定。こんぺい糖の色味を楽しめるよう透明のお酒、かつ梅酒の組み合わせとして珍しいラム酒という点で決めました。梅コンシェルジュの方も「ラムを使う梅酒はほとんど市販にないので、オリジナル感が出ると思います。」と背中を押してくれました。


周囲の方を見ると、組み合わせは人それぞれ。人気の品種はあるものの全員が王道の選択をする訳ではないので、色々なパターンを楽しみにリピーターが多くいることも納得です。食べ物を触る作業になりますが、ポリ手袋の用意もされていますのでご安心ください。



梅・砂糖・お酒を選び終わると、ボトル、直径5センチほどの冷凍完熟南高3つが入った袋、こんぺい糖3袋が配られました。

袋から梅の実をお皿の上に出し、滑らないよう注意しながら銀のスティックで黒いへたを取っていきます。すぐにポロッと取れるときもあれば、奥の方にへたがある梅もあり苦戦してしまいました。へたがあっても健康に害があるわけではなく喉ごしを良くするためとのこと。取り切れなかったへたがあっても心配ご無用、梅酒が出来上がって飲む直前に避ければ大丈夫です。


つぎに、いよいよボトルに梅とこんぺい糖を交互に入れていきます。梅を1粒入れ、こんぺい糖、1粒入れ、こんぺい糖、と交互に入れていきます。見た目が可愛く、簡単なのでお子様との梅シロップづくり体験も楽しそうです。梅シロップはこれで完成ですが、梅酒なので最後にお酒を入れて終了です。



こんぺい糖の形と色味がポップで印象的。数日で溶け、お酒が淡い色味に変化します。


予想以上にとても可愛らしく出来上がり、自分が作ったことで愛着が湧いてきます。こんなにも手軽なサイズから梅酒を作ることが出来るのも驚きですね。

梅体験の予約は、コロナ禍の状況によってキャンセルはあれど、それでも平日も含めて満席が多いとのこと。特別な準備は必要ありませんが、人気のお店ですので予約は必須です。



自宅でも梅体験が出来る「蝶矢梅キット」は、プレゼントにも最適。


梅体験で作った梅酒や購入品は閉店時間の18時まで店舗で預かってくれます。荷物が少ないまま鎌倉観光を楽しむことができ、駅前でアクセスも良いので助かりますね。



帰宅後の楽しみ方

梅体験がお店で終わっても、梅シロップ・梅酒づくりは自宅で続きます!


持ち帰った後も毎日梅体験

梅シロップは1週間、梅酒は1カ月で完成します。完成までは撹拌(かくはん)作業が必要となり、斜め持ちで遠心力を使って振り混ぜていきます。熟成までの経過を透明のボトルで見ることができるのも毎日の楽しみになりますね。1日に15秒程度しっかりと、梅シロップは完成までの1週間1日1回、梅酒は完成までの1カ月のうち、最初の2週間に行います。

蓋はプラス440円でこぼれない蓋に取替えも可能とのことで、持って帰る分には問題ないようですが、帰りが不安な方やしっかりと撹拌したいという方はご検討ください。


保管方法

梅シロップは、1週間必ず常温での保管となり、1週間経ったあとは冷蔵庫に移動し、早めにいただくことで梅の持つフレッシュな風味を楽しめるのだそう。梅酒は1カ月間もその後も、長く冷蔵庫に保管してしまうと熟成が止まってしまうため常温保管としましょう。

梅酒は、梅シロップと違って飲む期限が特に定まっておらず、自分好みのタイミングで楽しめるところがおすすめです。1カ月経って開けたときに、アルコール感が強いと感じた場合はさらに2.3か月置くと熟成が進み、よりまろやかな味わいになるそうです。



体験から1カ月後の梅酒。


梅酒・梅シロップの楽しみ方

梅シロップはお水やソーダはもちろん、ワインや日本酒、ビールで割っても美味しいとのこと。梅酒の場合、まずはオンザロックでの飲み方が一番おすすめ。その他に水割りやソーダ割りなどお好みの濃さでも楽しむことができます。

漬けてある梅の実も美味しく、王道レシピは、刻んでクリームチーズに混ぜ、クラッカーなどで食べるのがおすすめだそうです。また、レモン汁、砂糖と煮込むと簡単に梅のジャムが完成するとのことで、熟成後の梅酒と合わせて楽しみが増えました。体験後に日にちが経ってからも、飲む・食べるの楽しみが残っているなんてとても贅沢ですね。


梅の実の使用方法や飲み方のレシピは、公式のインスタグラムやHPなどにも記載されています。また、体験終了後に分からないことが出てきてもLINEのトークで梅コンシェルジュの方が対応してくれるサービスもあり、アフターサービスも充実しています。



記憶に残る体験で梅を身近に

梅や梅酒については全く知識もなかった筆者は、優柔不断な性格も相まって体験前は少し不安でしたが、梅コンシェルジュの方々が優しく丁寧に、相談にも乗っていただけたのでとても楽しい時間を過ごすことができました。梅シロップや梅酒づくりは自分で調べて作る機会も今までなく、ましてや梅の品種の飲み比べは普段なかなか出来ないことです。梅は酸っぱい!という少し疎遠なイメージから、たくさんの魅力に気づき、楽しみながらも学ぶことが出来ました。


鎌倉観光のひとつにぜひ、5感で楽しめる梅シロップ・梅酒づくりをしてみてはいかがでしょうか。帰宅後も、観光の余韻に浸りながら思い出を楽しむことが出来るのは梅体験専門店「蝶矢」ならではです。



■ 梅体験専門店「蝶矢」鎌倉店


ホームページ

https://www.choyaume.jp/


住所

〒248-0012

神奈川県鎌倉市御成町11-7鎌倉御成町白亜1F



アクセス

江ノ島電鉄・JR鎌倉駅西口徒歩1分


営業時間

10:00-18:00


定休日

不定休(年末年始・お盆を除く)


鎌倉店

https://kamakura.choyaume.jp/


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